2023325()、保健福祉センターだいせんで、当講座の孫大輔先生が主催する「プレイバックシアター」に参加してきました。プレイバックシアターとは、対話と分かち合いのための即興劇で、1970年代にアメリカで誕生しました。誰かの「物語」を誰かが即興的に演じ、劇そのものを語り手にプレゼントする、いわば言葉を使わない「対話」でお互いの想いや物語を「分かち合う」場ということもできます。

 

 子どもから大人、初心者から経験者まで幅広く参加し、当講座からも専攻医3名・指導医2名が参加しました。高校生以来の劇への挑戦だったためすごく緊張しましたが、皆が楽しそうにしている雰囲気も相まって、徐々に自分の心を素直に表現できるようになりました。評価されず自分の感情を表出すること、普段は意識しない「自分の感情」や「他人の感情」を強く意識すること、即興的に表現する作業など、多くの体験を通し、心も身体も大きく揺さぶられました。

 

プレイバックシアターは、人と人とのつながりを育む場として、また物語を昇華させる癒やしの場として、多くの意義があります。家庭医療学の重要な視点である「ウェルビーイング」「患者の物語を聴く」などを強く意識しました。非常に楽しく刺激的な時間を過ごすことができました。また機会があれば参加してみたいです(中井)

 

 

※参考:まちけんプレイバックシアター:https://www.ynsmachiken.net/activity/

※参考:プレイバックシアター研究所http://playbacktheatre.jp/aboutplaybacktheatre/

プレイバック・シアターは、コミュニティのなかで人と人のつながりをはぐくむ場として、趣旨や目的によって様々な形で活用されています。

学校教育では学級崩壊緩和や感情教育として、また企業研修ではメンタルヘルスやコミュニケーションの活性化を目的として、医療や福祉領域では、デイケアプログラムや、カウンセリングと併用したグループワークとして幅広く活用されています。