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203月 2026

路地から生まれる健康——東京でのモバイル屋台カフェに関するCBPR論文が発刊されました(2月11日)

このたび、東京の下町地域におけるコミュニティ参加型研究(CBPR)を通じた健康生成と関係性の構築に関する研究が、BMC Public Health に掲載されました。

本研究は、東京の谷中・根津・千駄木(谷根千)地域において2015年から展開されたコミュニティ参加型研究(CBPR: Community-Based Participatory Research)の実践を通じて、都市における健康の新たな捉え方を提示したものです。民族誌的調査と住民との協働により、「モバイル屋台de健康カフェ」という移動式の場を創出し、医療者と住民が日常空間で自然に対話できる機会を生み出しました。

その結果、寺院や銭湯、路地といった「第三の場所(サードプレイス)」に根ざした社会関係資本(social capital)が再認識され、健康は単なる個人の状態ではなく、人と人との関係性の中で生成される「関係的ウェルビーイング」として捉え直されました。

特に、参加者の語りからは、役割や義務に縛られない「関わりしろ」、自由で開かれた参加を可能にする「非義務性の倫理(ethics of non-obligation)」、そして楽しさと真剣さが共存する「まじめな遊び(serious play)」といった特徴が明らかになりました。

本研究は、こうした実践を通じて「関係的コモンズ(relational commons)」という概念を提示し、都市における孤立や分断に対して、文化や芸術、日常的な関わりを通じた新たな健康生成の可能性を示しています。

文献情報
Son D, Mitsuyama T, Matsushita Y. 2026, “Community-based participatory research in a ‘Shitamachi’ neighborhood in Tokyo: building social capital and relational spaces for community health,” BMC Public Health, 26:897. https://doi.org/10.1186/s12889-026-26475-5

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