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123月 2026

地域中核病院における急性呼吸器感染症への抗菌薬使用の実態に関する論文を発刊しました(2月1日)

このたび、当講座の研究成果として、急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Tract Infections: ARTIs)に対する抗菌薬使用の適正性を検討した論文がYonago Acta Medicaに掲載されました。

本研究では、鳥取県日野町にある地域中核病院を対象に、2017年度の外来患者データを用い、レセプト上の診断名と電子カルテの診療録記載を突合することで、抗菌薬処方の適切性を評価しました。対象はARTIと診断された485名です。

その結果、ARTI全体の抗菌薬処方率は17.1%でしたが、ガイドラインに照らして「適切」と判断されたのは14.5%にとどまりました。また、広域スペクトラム抗菌薬の使用割合が高い傾向も確認されました。一方で、総合診療科では他科に比べて抗菌薬処方率が低く、かつ適切使用率が高いという特徴が認められました。

本研究の意義は、レセプトデータのみではなく、実際の診療録を丁寧にレビューすることで、日本における抗菌薬処方の実態をより正確に評価した点にあります。抗菌薬耐性(AMR)が世界的課題となる中、地域医療の現場からエビデンスを発信することの重要性を改めて示す結果となりました。

今後も、総合診療の視点から抗菌薬適正使用(Antimicrobial Stewardship)に貢献する研究と教育を継続していきたいと考えています。

【文献情報】

Inoue K, Park D, Hamada T, Son D, Lee Y, Imaoka S, Nakai T, Taniguchi S, Kamimoto M, Koda M, Taniguchi S.
Appropriate Use of Antibiotics for Acute Respiratory Tract Infections in a Community Hospital in Rural Japan: A Medical Record-Based Study.
Yonago Acta Medica. 2026;69(1):63–70.
doi: 10.33160/yam.2026.02.007

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