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52月 2026

「心配ごと」を聴く場がつながりを生む:地域におけるオープンダイアローグ実践の研究論文発刊(11月7日)

このたび、鳥取大学医学部地域医療学講座が関わった研究論文が、国際誌 Cureus に掲載されました。本研究は、フィンランド発祥の対話実践であるオープンダイアローグを地域に応用した「まちけんダイアローグ」に参加した人びとの経験を、質的・現象学的に分析したものです。

まちけんダイアローグは、医療や福祉の専門家と市民が一堂に会し、日常の「心配ごと」について、結論を急がずに語り合う対話の場です。本研究では、2017~2019年に実施されたセッション後に寄せられた自由記述を分析し、参加者がどのような体験をしていたのかを明らかにしました。

市民からは、「安心して話せる場であった」「沈黙も含めて聴いてもらえた」「他者の多様な視点に触れ、自分を見つめ直すことができた」といった声が多く見られました。一方、医療・福祉専門職は、専門家としての役割を一時的に手放し、対話の一参加者として関わることに戸惑いながらも、解放感や新たな気づきを経験していました。

本研究は、オープンダイアローグが精神医療の枠を超え、地域におけるつながりや共感、内省を育む実践として機能しうることを示しています。答えを出すことよりも「ともに聴く」ことの価値を、あらためて考えさせてくれる研究成果です。

論文情報
Son D, Tsukahara M.
Listening to Worries: A Phenomenological Inquiry Into Open Dialogue in Community Settings
Cureus. 2025; 17(11): e96249.
DOI: 10.7759/cureus.96249

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